このギター演奏グループは、1980年に作られました。メンバーは当教室の基本課程を終了し一定の演奏レベルに達したと認められた門下生を対象に選ばれています。メンバーの顔ぶれや人数は毎年少しずつ変化しながら今日まで来ています。その目的は、演奏会を通し地元である郡山市を中心にギター音楽を地域文化に浸透させることにありました。しかし今では回を重ねるにつれ、演奏レベルの向上と優秀なギタリストの育成にも重要な役割を持つようになりました。その成果はこのメンバーから多くのコンクール入賞者を輩出していることからもお分かりいただけると思います。現在は毎年9月に行なわれる定期演奏会もすっかり定着し、心待ちにしているファンも多くなりました。これからも優秀な若手ギタリストの登場とそれにまけじと情熱を燃やす大人の演奏を送り続けたいと思っています、これからも皆さんの応援を宜しくお願いいたします。


34回「ギタリスタス‘あだたら’」ギター演奏会終了報告

2014921
郡山市ミューカルがくと館小ホール

 921日、郡山市に新しく出来た「ミューカルがくと館小ホール」において「第34回ギタリスタスあだたらギター演奏会」が行われました。10年ぶりの地元でのコンサートということもあり、熱心なギターファンが集まり、出演者6人はそれぞれの持ち味を充分に発揮し、満員の聴衆から暖かい拍手が送られていました。忙しい中会場に集まってくれた聴衆の皆さんに心から御礼を申しあげます。

演奏者&プログラムはこちら


34回ギタリスタス“あだたら”出演者

 

簡単なコメント

 1人目は今年から新たにメンバーに加わった小林政貴の演奏。1曲目の練習曲第20番(ソル)は、緊張はあったが積極的な演奏で古典的な様式を良く表現していた。2曲目の朱色の塔(アルベニス)は軽快なテンポでメロディも良く歌っていた。最後に弾いた暁の鐘(E.S.デ・ラ・マーサ)では特にトレモロが美しく好演だった。2人目の山岡祐子はバーデンジャズ組曲(イルマル)を演奏。優れた歌心と、リズム感の良さは相変わらずで素晴しい演奏だった。特に2楽章の「子守歌」の慎ましやかな表現が印象に残った。3人目は珍しく1部で演奏した森湧平。3フレットにカポタストを付け、ルネッサンスリュートの調弦で味わい深い涙のパヴァーヌ(ダウランド)を聴かせた。次に演奏した大聖堂(バリオス)での見事なテクニックと音楽性はさすがだった。2部の最初に演奏した高瀬直之は3楽章からなる大曲オリエンタル・ワルツ(圀松竜次)を演奏。アラビア風の独特な音階が特徴的で、彼らしい静寂と激しさの対比が見事だった。5人目演奏は富塚康晴。演奏曲は自編曲の組曲第2番(ヴァイス)より「プレリュード」と「アレマンデ」。調弦法やガット弦に近いアクィーラ弦を使用するなど工夫が見られ、味わい深い演奏が聴けた。独奏の最後はGLC学生ギターコンクール高校の部で優勝した渡邊華。初めにジブリの音楽から人生のゴーランド(久石譲)を演奏。安定した演奏に大きな拍手。2曲目はGLCで優勝した時の曲、スコットランドの歌による変奏曲(ソル)を演奏。高い技術と音楽性豊かな表現に聴取はすっかり魅了された。その後はアンサンブルによる演奏。まず、ギターデュオpi-ma(山岡・高瀬)による息のあった、酔いどれたち(コビアン)やミロンガ(カルドーソ)も複雑なリズムを伴う軽快なアンサンブルで楽しめた。そしてプログラムの最後は全員によるドヴォルザークの「スラブ舞曲No.6」を演奏し、10年ぶりに開催された郡山市での演奏会を見事に締めくくった。



出演者

Photo by S.Yamaoka


小林政貴


あだたらギターアンサンブル


高瀬直之


山岡祐子


コンサート終了演奏者と



富塚康晴


森 湧平


ギターデュオPi-ma


渡邊 華


スタッフ全員と




 

過去の演奏会の記録

2002年(22回)

2003年(23回)

2004年(24回)

2005年(25回)

2006年(26回)

2007年(27回)

2008年(28回)

2009年(29回)

2010年(30回)

2011年(31回)

2012年(32回)

2013年(33回)