第28回ギタリスタス‘あだたら’ギター演奏会終了報告




2008年10月5日
ビッグパレットふくしま〜プレゼンテーションルーム〜

 今年の「ギタリスタス‘あだたら’ギター演奏会」は昨年までの三春の「まほらホール」から本拠地である郡山市の「ビッグパレットふくしま」で行なわれました。ここは車やバスのアクセス、駐車場の確保など、交通の利便性が良く、コンサート会場の場所としては最適。また、ホールとしてもガラス張りに為か響きも良く、結構聴きやすかたと好評でした。初めての会場のため、ステージの設営や進行の面で不安がありましたがメンバーのチームワークと多くの協力者によって無事盛況のうちに終了する事が出来ました。、コンサートの来てくれた多くの皆さんに心から御礼を申し上げます。

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全員で「スラヴ舞曲第10番」〜ドヴォルザーク〜を演奏

コンサートのコメントです--by nabe--
 富塚康晴/プレリュードNo.4(ヴィラ・ロボス)。冒頭、低音のメロディーは深い味わいのある音で期待を持たせたが、中間部のアルペジオが不出来で残念。ソナタop.15 は(F.ソル)は古典らしい様式感を踏まえ、リズムも溌溂としていて好演。音色にも成長が見られた。山岡祐子/クリスマスの歌(バリオス)は優しさに満ちた女性ならではの歌が会場を温かく包んでいた。ワルツNo.3(バリオス)も、各場面での感情の移り変わり等、感傷的な表現が良く出来ていた。全体を通して真摯な演奏スタイルが印象的だった。常盤秀夫/ワルツ・ショーロ・ガボット・ショーロ(ヴィラ・ロボス)。技術的に安定していたこともあり、ワルツでの大らかなフレージング。ガボットでの大胆なダイナミックスなど多彩な表現が良く出来ていた。高瀬直之/ラウンド・ミッドナイト(ディアンス編)。彼の素晴らしい集中力、感性の豊かさがは特筆もの。ほの暗い旋律と柔らかな和音の響きがなんとも言えないジャズの世界をかもし出していた。ギターデュオpi-ma(ぴま)/ブラジル風バッハ第5番のアリア。さすがにコンクール入賞デュオに相応しい完成度の高い演奏。山岡の美しいメロディーを高瀬が自在に支え、官能的とすら言えるほどのパフォーマンス。ソナタ(スカルラッティ)では、一転、軽快なテンポとメリハリのきいた演奏で聴衆を魅了していた。脇坂真弘/カバティーナ組曲より。プレリュードはメロディーの掛け合いの面白さが良く出ていた。スケルツィーノは明解なトレモロからの洒落た音列が新鮮で、楽しさが伝わって来る。舟歌では自然な歌が流れていて、全体としても完成度の高い演奏が聴けた。森湧平/ソナタ・ジョコーサ(ロドリーゴ)。この曲でGLC学生ギターコンクール高校の部で1位を獲得しただけあって、圧倒的なテクニックとダイナミックな演奏は一段と磨きがかかり、さらに緩やかな第2楽章では美しい音で素朴な旋律を見事に歌い上げていた。プログラムにはなかったがここで鈴木洋平が急きょ独奏を披露する事となり、聴衆から大きな拍手が起こる。演奏曲は、松のロマンス(トローバ)。1音1音を愛おしむようにゆったりと演奏、本当にギターが好きなんだな−と感じさせてくれる美しい演奏だった。そして最後に全員でスラヴ舞曲第10番(ドヴォルザーク)を演奏。これだけのメンバーでの合奏はさすがに完成度も高く。憂いのあるスラヴの旋律が会場一杯に広がり万来の拍手の中、コンサートが終了した。

  

演奏スナップ

コンサートの写真
終演後全員で

会場の様子

ごった返す楽屋
 
打ち上げでの様子

今年もYamaoka さんの御好意で「ニコンオンラインアルバム」でも公開しております。コンサートの素敵な写真集ですぜひ御覧下さい。尚、御覧になる場合パスワードが必要です。そこには半角で「1005」と入力して下さい。