第1回 日本ギター音楽作曲コンクール受賞記念コンサート

2006年7月2日(日) 東京文化会館小ホール
渡辺宏幸のギターの為の作品《3つの青春より》・.焦燥・.熱狂が
優秀賞を受賞しました
左より/青山悟、渡辺なつ実、渡辺宏幸 、椎谷幸彦、壷井一歩、小川和隆、高田元太郎
(敬称略)
優秀作品として次の5曲が選ばれました

・雨音のメヌエットと木漏れ日のシチリアーノ...青山 悟 ....演奏 高田元太郎
・ギターのための「雀色時〜すずめいろどき〜」 ...渡辺なつ実 ...演奏 小川和隆
・「3つの青春」より〜焦燥&熱狂〜 .......渡辺宏幸 ....演奏 渡辺 隆
・J−ジェイ..................椎谷幸彦 ....演奏 高田元太郎
・ある詩人の帰帆................壷井一歩 ....演奏 小川和隆

《審査員》

濱田滋郎(音楽評論家)、野平一郎(作曲家)、ニ橋潤一(作曲家)、佐藤弘和(ギタリスト・作曲家)、
藤井敬吾(ギタリスト・作曲家)、荘村清志(ギタリスト)、福田進一(ギタリスト)
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 昨年の「第一回日本ギター音楽編曲コンクール」に続いてに入賞となりました。宏幸の作品は私が演奏しました。息子の曲を東京文化会館で演奏出来たことは本当に幸せでした。この「3つの青春」という作品は〈1.物思い、2.焦燥、3.熱狂〉の3曲から出来ています。時間の都合で今回は2曲だけの演奏でしたが、やはり3曲を通して演奏した方が作品の持ち味が出ると思います。作風は、誰でも青春期に体験する心模様を音楽にしたと言えば間違いではないと思いますが、弾き様によってはいろいろな解釈が出来るように思います。楽譜が出版されたらぜひ若者にも弾いて欲しいと思います。
 自分も演奏したため、他の入賞曲の演奏を全ては聴く事が出来ませんでしたが、後半の椎谷幸彦さんの「J−ジェイ」と壷井一歩さんの「ある詩人の帰帆」は聴く事が出来ました。椎谷さんの作品は、ジャズスタイルの音楽でしたが大変心地よい作品でした。演奏者高田さんは冒頭の急速なパッセージから実に楽しそうに演奏していたのが印象的でした(かなりの難曲)。作品への共感が伝わって来ました。
壷井さんの作品は現代的な作風ではありましたが難解さはなく、ミニマル的な音群による遠近間、音のない空間、そして終演部に使われたギターの最高音のシの音がくり返しホールに響いていたのが特に印象的で、ストーリー性があるように感じました。演奏者の小川さんの演奏は作品の洞察力に優れており、いつも感心させられます。コンサートでは聴けませんでしたが、青山悟さんの作品は運良く控室で高田さんの演奏を聴かせて頂きました。2曲とも小品ですがタイトル通り、描写的で美しい作品でした。渡辺なつ実 さんの作品は残念ながら聴く事が出来ませんでした。機会がありましたらぜひ聴いてみたいと思います。

これらの作品はホマドリーム社から楽譜が出版される事になっています。発売の祭にはぜひお求めになり、演奏して頂ければ有り難く思います。



授賞式のスナップ
濱田滋郎名誉会長
より賞状を授与される。

受賞者の喜びの声、

何を話したかな・・

濱田滋郎先生の講評

優秀賞に選ばれた5人の作品は審査結果ほとんど差がなく、また6位以下とのの点数に差があったので順位を決めずこの5曲を入賞曲としたとのことでした。

東京文化会館小ホールロビーで受賞後、濱田滋郎夫妻と共に。

受賞コンサート終了後の打ち上げ。

左から、宏幸、ギタリスト小川和隆氏、作曲家・ギタリスト佐藤弘和氏、ホマドリーム社長菅原潤氏、名古屋のギタリスト大矢修三氏、ギタリスト高田元太郎氏、そして私。

様々な話題で盛り上がりました。福島在住の私にとって東京を中心に第一線で活躍している人達と接すると、いろいろと教えられる事があって大変勉強になります。