第27回ジュニアギター・コンクール結果報告
2005年6月12日東京台東区ミレニアムホール

岩田梨紗さん金賞 第1位(小学校高学年の部)
森 湧平くん 銀賞 第2位(中学校の部)
入賞しました!
昨年に続いての入賞です!!

岩田梨紗 第1位金賞受賞(小学校高学年の部)

自由曲 「アレグロ」〜無伴奏ヴァイオリンソナタ第2番より〜
(J.S.バッハ)

新井和夫先生より賞状の授与

森 湧平 第2位銀賞受賞(中学校の部)

自由曲「椿姫の主題による幻想曲」(F.タルレガ)
昨年は梨紗ちゃんに賞状を渡し、今年は湧平くんと幸運なことが2年続けておきました。        

昨年の第26回ジュニアギターコンクール3位入賞(二人とも)に続き今回の27回ジュニアギターコンクールは岩田梨紗さん(大槻小学校6年) は2002年「GLC・学生ギターコンクール小学校低学年の部」第一位入賞に続き2回目の優勝です。森 湧平くん(本宮第一中学校2年) は昨年に続いて同コンクール2回目の入賞となりました。
岩田梨紗さんは、課題曲の「練習曲No.10」(アグアド)と自由曲の「アレグロ」〜無伴奏ヴァイオリンソナタ第2番より〜(J.S.バッハ)を演奏しました。課題曲は和音とアルペジオの作品。和音のバランス、レガート、アルペジオの音のつながりなどを評価される曲でしたが、落ち着いてその課題を忠実に表現していました。自由曲「アレグロ」は難易度の高い曲で、小学校のレベルで弾かれる事じたい大変な事ですがその作品を積極的に素晴らしい集中力をもって弾き切ったのは立派でした。
森 湧平くんは課題曲の練習曲No.13(カルカッシ)と自由曲「椿姫の主題による幻想曲」(タルレガ)を演奏しました。昨年は課題曲の立ち上がりに課題がありましたが、今回はその不安を見事に打ち消しました。課題曲のカルカッシは大部分の人が速く弾くのに対し、指示された〜Andante Grazioso〜を忠実に守り、低音部のメロディーを良く歌っていたのが評価されました。自由曲「椿姫の主題による幻想曲」は彼の持ち味である豊な音の響き、音色の美しさが際立っていて、表現の幅も広がり昨年に比べ格段成長のあとが見られました。今年は特に中学生の部が粒ぞろいでレベルが高く大激戦でした。二人は8月28日東京文化会館でに行なわれる「GLC・学生ギターコンクール」の1次審査もパスしており、さらなる活躍が期待されます。

コンクールを振り返って
 高校の部では参加者4人中2人が失格となるハプニングがありました。一人は台湾からの参加者で、演奏途中に指がつっててしまい(痙攣?)演奏不能で途中棄権、もう一人は自由曲の規定である8分の枠を50秒も越えてしまうタイムオーバーでした〜曲はマジョルカ(I.アルベニス))〜何とも惜しまれる出来事でした。
最優秀賞を獲得した加藤早紀さんはまだ小学校3年生です。 自由曲ではテデスコの「ヴィヴォ・エネルジコ」を演奏しましたがこれはもう立派な音楽家の演奏でした。技術の完璧さはもとより、ともかく音楽が生きづいていて完全に魅了されました。音も去年とは比較にならないほど美しくなっていました。近い将来、現在活躍中の村治佳織さんのように日本の代表的な女流ギタリストの誕生を予感させる演奏でした。これからも暖かく見守って行きたい逸材でしょう。

最優秀賞 加藤早紀

第27回ジュニアギターコンクール成績
順位 幼児の部 小学校低学年の部 小学校高学年の部 中学校の部 高校の部
1位 金賞 上杉優佳(年長 東京) 加藤早紀(小3 東京)最優秀賞 岩田梨紗(小6 福島) 志野文音(中2 鹿児島)
2位 銀賞 中林奏太(年長 神奈川) 斉藤優貴(小2 神奈川) 宮崎和穂(小4 神奈川) 森 湧平(中2 福島) 赤壁絵里奈(高1 奈良)
3位 銅賞 飯森 茜(年中 神奈川) 野村知広(小3 千葉) 秋田勇魚(小5 東京) 飯野なみ(中1 新潟) 神田竜児(高3 千葉)

〜近年このジュニアギター・コンクールには全国から才能豊かな子供達が参加しており、レベルは飛躍的に高くなっています。このコンクールの優勝者には今をときめく村治佳織、村治奏一の兄弟をはじめ、木村大、鈴木大介氏など現在活発な演奏活動を行なっているギタリスト達を輩出しています。〜

Photo by-K.Iwata